ネット麻雀の遊び方

2020.05.05 #ビブラビ・キッチン さんにておこなった初心者むけ麻雀講座の内容です。

リアルの麻雀で使う知識をいくらか端折って、オンライン麻雀をプレイするために必要な知識を、なるべくかみ砕いて書いてゆきます。

麻雀は最初に覚えることがたくさんあって、敷居が高いゲームです。

今回は、リアルの麻雀で使う知識をいくらかハショリまして、オンライン麻雀をプレイするために必要な知識をなるべくかみ砕いてご説明いたします。

まずは、麻雀を構成する【牌】(ハイとかパイとか読みます)からご説明します。

麻雀の牌

麻雀の牌には【数の牌】と【字の牌】があります。

まずは数の牌から

【マンズ】(漢数字の牌)

【ピンズ】(丸の牌)

【ソーズ】(竹の牌)ソーズの1はトリさんの絵です

これらの牌が、それぞれ1~9まであります。

次に字の牌

東南西北(とんなんしゃーぺー)の【風牌】

白發中(はくはつちゅん)の【三元牌】

があります。

マンズピンズソーズの各1~9と、東南西北、白發中、合わせて34種類の牌があり、

それぞれに4枚ずつ同じ牌があります。

これらの牌を13枚ずつ持ってゲームを進めて、14枚目の牌でアガリの形になったらあがれるゲームです。

あと1枚でアガリという状態を【テンパイ】と言います。

あがる時は、自分で引いてきた牌であがるのを【ツモアガリ】

ほかの人の捨てた牌であがることを【ロンアガリ】と、それぞれいいます。

ツモアガリのときは、あがった人に他の3人が分担して点数を払い、ロンアガリのときは、アガリ牌を捨てた人が一人で全額払います。

アガリの形

では、アガリの形についてご説明します。

4つの【メンツ】と1つの【アタマ】で、アガリの形になります。

これが基本のアガリの形になりますが、例外が2種類あります(例外の形については後述いたします)。

メンツとアタマ、ひとつずつ説明してゆきましょう。

メンツには

同じ種類の数の牌の123のような3枚の並び【シュンツ】

同じ牌3枚の【コーツ】

同じ牌4枚の特殊なメンツ【カンツ】

の3種類があります。

シュンツは1⇔9という繋がりにはできませんし、字の牌はシュンツにすることはできません。

カンツは自分で3枚持っているコーツに、4枚目の同じ牌を持ってきたとき

「カン!」

と言って同じ牌を4枚使ったメンツ、カンツを作ることができます。

カンツはゲーム上特殊な状態ですので、ちょっと詳しく解説しますね。

先ほど、手牌を13枚持ってゲームを進行すると言いましたが、カンをするとメンツ構成上、手持ちの牌が1枚足りなくなってしまいます。

そこで、カンをすると、特別にもう1枚牌を引いてきます。

このカンをした後引いてきた牌を【リンシャン】といいます。

リンシャンの牌であがると特別な役が付きます。

漫画「咲」で有名な「嶺上開花(リンシャンカイホウ)」という役ですね。

カンツはゲーム上、特殊な扱いが多くあります。

カンツをひとりで4つ作ると最大に強い役ができますが、二人以上で合計4つカンをすると、流局と言ってゲームがいったんストップしてしまいます。

流局については、このあとゲームの進行についてでご説明します。

メンツについての説明はこんなところです。

もうひとつ、アガリを構成する「アタマ」というのは、同じ牌が2枚のことです。

このアタマのことを【トイツ】とも言います。

4つのメンツと1つのアタマが完成するとアガリの形になります。

ゲームの進み方

それではゲームの進行のしかたについてご説明してゆきます。

まずは局の概念についてです。

ゲームが始まったらみんながそれぞれアガリに向かうのですが、

誰かがあがるか、一定の枚数の牌を引いても誰もあがれないと【局】がまず終了します。

局というのはゲームの小さな区切りです。

一定の枚数を引いても誰もあがれなかった状態を【荒牌流局】と言います。

荒牌流局すると、テンパイの人に、テンパっていなかった人が、全体の合計で3000点になるように点棒を支払います。

荒牌流局のほかに【途中流局】というのが何種類かあるのですが、途中流局では点棒のやり取りは行われません。

先ほどの「二人以上で合計4つカンをする」というのも途中流局のひとつです。

流局:

・牌を全部引き終わっても誰もあがれなかったら、ノーテンの人がテンパイの人に点棒を支払う。

・それ以外の流局は、何も起こらずただ局が終わる。


次に、局が移ってゆくのを説明してゆきますが、それにはまず親という状態についてご説明する必要があります。

ゲームの最初に【親】というプレイヤーがひとり決まっているのですが、親というのは、

「あがるとほかの人よりも1.5倍高い点になるバフのかかった状態」です。

ただし親では、ほかの人に「ツモアガリ」されたとき、支払う点数が高くなってしまうという弊害もあります。

この、親のときにツモアガリされてほかの人より高く支払わないといけない状況を【親かぶり】と言います。

こうしたデメリットもあるにはあるのですが、親と言うバフは点数を稼ぐときにとても有効です。

親:

・自分があがると点数が通常の1.5倍になる

・「ツモ」られたときに払う点数は通常の2倍になる


「親があがる」か、「途中流局」するか、「荒牌流局して親がテンパイ」だともう一回同じ人が親をすることができます。

これを【連荘(レンチャン)】といいます。

親が連荘するか、どんな形でも流局すると、次の局は誰のアガリに対してもアガリに300点がプラスされます。

親以外の人があがるとリセットされますが、この300点は、親以外があがるまで何度でも増えてゆきます(黒い点々のついている点棒が何回増えたかを表しています)。

連荘しなかった場合、親が右の人に移ります。

こうして親が移って行って、親が一周すると【東場】が終了し、二週目の【南場】に入ります。

麻雀というゲームは、こうして親が二週するか、ゲームの途中で誰かの持ち点が0点を下回ると終了になるのです(ジャスト0点は続行です)。

親が一周するだけでゲームが終了する麻雀もあります。

これを【東風(トンプウ)】といいます

東風に対し、普通の麻雀の進行を【半荘(ハンチャン)】と言います。

ここまで、ゲームの進行についてご説明いたしました。

待ちの種類、形

ではいよいよ麻雀のアガリに関することに入ってゆきましょう。

テンパイのときの待ちについてご説明します。

麻雀には

【リャンメン】【カンチャン】【ペンチャン】【シャンポン】【単騎】

という待ちがそれぞれ存在します。

初めから13枚フルに使うと難しくなりますので、4枚の麻雀でご説明します。

4枚の麻雀では、「ひとつのメンツとひとつのアタマ」を作る麻雀として、考え方の練習ができます。

4枚の麻雀でも基本的な待ちの形を覚えることができます。

では、まずはリャンメン待ちです。

このように、シュンツを作るのに両方の牌で待てる待ちがリャンメン待ちです。

次にカンチャン待ちです。

このような穴ぼこ待ちがカンチャン待ちです。

どんどん行きましょう。

ペンチャン待ちです。

このように1か9を含んでリャンメンにならずに片方だけで待てるシュンツの待ちをペンチャン待ちと言います。

シュンツは1⇔9という繋がりはできませんでしたよね。

次はシャンポン待ちです。

このシャンポン待ちのことをシャボ待ちと言ったりもします。

最後に単騎待ちです。

以上が麻雀の基本的な待ちです。

いわゆる複雑な待ちというのも、これらの待ちの組み合わせでできています。

基本の待ちの中では、

リャンメン待ちが特に強いです!

リャンメン待ちは2種類の牌で待てて、最大枚数で4枚ずつ2種類の合計8枚で待てるからです。

シャンポン待ちも2種類の牌で待てますので強そうに見えますが…

自分で2枚ずつ使ってしまっていますので、残りの牌が最大で2枚ずつ、合計4枚しかありません。

あまり強い待ちの形ではないですね。

ここまで、麻雀の待ちについてご説明しました。

ポン、チー、カンとメンゼン

では次に、ほかの人の捨てた牌をもらってきてメンツにするポンとチー、それとメンゼンという状態についてご説明します。

まず【ポン】というのは

自分で2枚持っている牌と同じのを誰かが捨てたとき、

「ポン!」

と言ってもらってきてコーツにできてしまう技です。

次に【チー】というのは

もう1枚でシュンツになる状態で、「左の人」が今捨てた牌をもらえばシュンツになるというとき

「チー!」

と言ってもらってきてシュンツにする技です。

もう1枚でシュンツになる!という状態のことを【ターツ】と言います。

それぞれの待ち方にちなんで、リャンメンターツとかペンチャンターツなどの言い方をします。

ポンは誰からでもできますが、

チーは「左の人」からしかできません。

ポンやチーをすることを【鳴く】と言います。

ポンとチーがひとつの牌にふたりのプレイヤーから同時に発生することもあります。

そのときは、

ポンが優先されてしまいます。

チーしたかった牌をポンで奪われてしまうと、もうその牌は仮に残っていても1枚しかありません。

メンツ構成が限定的な役の場合は、その役をあきらめないといけない場合もよくあります。

ひとつも鳴いていない状態のことを【メンゼン】と言います。

メンゼンの状態では様々な特典が付きます。

例えば、メンゼンでしか作れない役というのもありますし、鳴いても作れる役の何種類かは、メンゼンのほうが点数が高くなります。

このメンゼンに関わるところでも、先ほどのカンというのは特殊な状態であり続けます。

自分で4枚ともそろえたカンツを【アンカン】と言いまして、アンカンならばメンゼンの状態がキープできます。

誰かの捨てた牌でカン!したり、

ポンしたコーツに1枚加えてカン!するのは

【ミンカン】といってメンゼンの状態ではなくなってしまいます。

ポンとチー、メンゼンについてご説明しました。

比較的簡単な役

それでは次に、あがるのに絶対必要な「役」について説明してゆきます。

麻雀は【イーハン縛り】と言って、

「アガリの形になっていても役がひとつ以上ないとあがれない」

というルールがあるのです。

ドラという特殊な牌がありまして、それはあがったときに持っていると役のように点数がアップしますが、あがるための「役」として使うことはできません。

ドラについては後述いたします。

ここで比較的簡単な役を4つご紹介します。

まず【タンヤオ】です。

数の牌の2~8だけを使った構成でアガリの形にすると、この役になります。

ポンやチーしてもよく、作りやすいです。

ただし例外があり、【喰いタンなし】というルールでは、メンゼン限定の役になってしまいます。

タンヤオを狙う時はルールを確認しておきましょう。

次に【役牌】のコーツです。

白發中の三元牌は、いつでもコーツにすると役になりますし、他にも自分の席の風の牌、場(東場や南場)の風の牌も同様にコーツにすることで役になります。

席の風については、親のプレイヤーが東、そこから反時計回りに南、西、北の順番に割り当てられます。

コーツにさえすればよいので、ポンしてもよいですし、カンツにしても同じく大丈夫です。

役牌のコーツがひとつでもあれば、他のメンツ構成は「4つのメンツと1つのアタマ」を満たしてさえいれば何でもあがることができます。

では次に、特殊役【チートイツ】をご紹介します。

最初のほうでアガリの形には例外があると言いましたが、特殊なアガリの形です。

メンツを作らず、先ほどご説明した「トイツ」をメンゼンの状態で6組作り、7つ目のトイツができるとアガリの形になります。

チートイツはポンやチーをすると作れない役です。

そして必ず単騎待ちの形になります。

また、トイツと言っても、

「同じ牌を4枚使って同じトイツが二組という見かた」はルール上できません

必ず全部違う種類のトイツを作りましょう。

最後にお待ちかね、皆さん大好きな【リーチ】です。

メンゼンの状態でテンパイすると、リーチ料金1000点を払ってリーチをかけることができます。

リーチをかけると【リーチ】という役が付きますので、他に役がなくてもあがることができます。

払ったリーチ料金は場にストックされ、その後初めてあがった人が全部もらうことができます。

二人同時にあがったときを【ダブロン】と言いますが、その時は

「アガリ牌を捨てた人から向かって、時計回りに一番奥にいる人」

がリーチ料金を全部もらうことができます。

このように時計回りで奥にいる人が有利なルールを

【アタマハネ】とか【上家(かみちゃ)どり】とか言います。

リーチについては注意がありまして、

「リーチをかけると自分の手牌構成を変更することができなく」なります。

自分のアガリ牌「以外」を引いた時は捨てないといけないので、覚えておいてください。

ただし例外的に、引いてきた牌でカンができるときもあります。(できないときもあります…)

手牌の形によってカンしてよかったり、してはいけなかったりしますので、最初は意識しないほうがいいかと思います。

ここまで、麻雀の役に付いてご説明いたしました。

ドラァ!

次に、皆さんの大好きな特殊牌、ドラについてご説明します。

局を始めるときに、【ドラ】という牌が決まります。

局が変わるたびにドラも変わります。

イーハン縛りのところで述べたように、ドラという「役」はありません。

ドラだけであがることはできませんが、他の役であがったときにドラを持っていると…

ドラの数だけどんどん点数がアップします!

お手軽で超強いです!

麻雀界のバランスブレイカーです…!

そして先ほどのリーチという役がドラの価値をさらに高めています。

リーチをしてあがると、裏ドラという隠されたドラを見ることができます。

裏ドラとは、「リーチをしてあがった人」だけがドラとして使うことができる特殊なドラなのです。

何が裏ドラになるのかはあらかじめわからないので、麻雀の運の要素の強いところです。

ここでもまたカンが特殊な作用をもたらします。

カンをすると、場に表示されるドラが1種類増え、見えていない「裏ドラ」も同時に1種類増えます。

裏ドラはもちろんあがるまで見ることはできませんが、カンが入るたびにリーチの期待性がどんどん上がってゆくことになりますね。

このように、カンをするたびにドラというバフがどんどん増えていきます。

自分に全部乗ればいいですが、ほかの人に集中して乗る場合もよくありますので、カンしたばっかりに墓穴、ということにはならないようにしたいです。

もちろんカンしすぎると最初のほうで述べましたように、局が流れてしまうこともありますので覚えておいてください。

ドラについてひととおりお話ししましたが、ここでドラの表示について少しご説明させてください。

普通の麻雀では、「ドラ表示牌」といって、ドラそのものが表示されるのではないのです。

ドマ式麻雀と普通の麻雀をりょうほうプレイすると、すごく戸惑うところです。

ドマ式麻雀ではドラそのものが表示されています。表示されている牌がそのままドラです。

「普通の麻雀」では「ドラ表示牌の『次の』牌」がドラになります。

数の牌では1~9の順番そのままで、9がドラ表示牌になったらその種類の牌の1がドラになり、ループします。

字の牌では東→南→西→北と、白→發→中で、それぞれループします。

北がドラ表示牌の場合は東が、中がドラ表示牌の場合は白がドラになります。

ドマ式麻雀と普通の麻雀をりょうほうプレイされる方はご注意ください。

ここまでドラについてご説明いたしました。

ロンできない状態【フリテン】

最後にフリテンについてのご説明です。

これで終わりますので、もう少し辛抱してお付き合いください。

【フリテン】というのは、テンパイの状態のときに、

「自分の捨てた牌に自分のアガリ牌が1種類でも含まれていると『ロンアガリ』が全部できなくなってしまうルール」

のことを言います。

自分の捨てた牌をポンやチーされても、捨てた判定は残りますので細心の注意が必要です。

また、「リーチをした後に」アガリ牌を一度でも見逃すとフリテンの状態になります。

他には、リーチをかけていないし自分の捨て牌にアガリ牌がないのにフリテンになるケースもありまして、

「誰かが捨てたアガリ牌を見逃した後に、『自分の番が来る前に』もう一度アガリ牌が捨てられた」

という状況はあがることができません、これもフリテンになります。

これを【同巡内フリテン】と言います。

自分の番が来ると、同巡内フリテンは解除されます。

いずれのフリテンも、ロンアガリができないだけで、ツモアガリは可能です。

フリテンのルールは慣れるまで難しいと思いますが、とても大事なことですので頑張って覚えてくださいね。

ついでに、このフリテンというルールを逆手に取ったディフェンスの方法があります。

自分の捨てた牌ではロンできないということは、今まさにアガリそうな人には、「その人の捨て牌にある牌」を切ればロンされません!

「自分の捨てた牌でロンしようとするとフリテンになってしまう」ので、ルール上あがることはできないというわけです。

もしかしたら、ほかの人にこっそりロンされるかもしれませんが、絶対にロンされたくない人というのは、ゲームの展開上出てくる時がけっこうあります。

例えばドラをポンなどの高い手がもう見えていたりとか、ある人にロンされると点数的に逆転されるとかですね。

この、捨て牌に切られている牌と同じのを捨ててロンされないディフェンス方法を【現物】と言います。

ディフェンスを意識するときは、この現物をまず探しましょう。

いろんなところからリーチと来られて困ったら、リーチ者に共通する現物を探しましょう。

例えばですが、他の3人が全員捨てている牌は、100%安全な牌です。

また、リーチの後にロンされなかった牌というのも、リーチ後の見逃しフリテンのルールから、リーチ者には現物ということができます。

現物はディフェンスの基本ですので、早めに覚えてしまいましょう。

フリテンのルールと、それを使ったディフェンスの方法を解説いたしました。

さいごに

さあ、長々とご説明してきましたが、ここまでのことを覚えれば、オンライン麻雀はまったく普通に遊べます!

今回ご説明したお話を全部覚えるのは大変だと思いますが、何となく把握していれば、あとはやっているうちに自然と覚えられるはずです。

役をいろいろと覚える必要はありますが、ここでご紹介した簡単な4つの役だけでも十分にアガリを拾うことはできます。

オンラインの麻雀を、まずは軽い気持ちで始めてみてくださいね。

皆さんが麻雀を気に入ってくれるように願っています。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。


(c)izumick supported by 麻雀王国 雀荘検索